『 Away For A While 』 | Triosence |
0:38:58 | Usen C50 2005年04月18日1枚目 『 Away For A While 』 |
1 My Best Friend(05分32秒) | |
2 Together(06分04秒) | |
3 Dream Of Dancing(05分26秒) | |
4 Visit Home(04分19秒) | |
5 You're My Spring(05分27秒) | |
6 Be Hardi-Hood Blues(05分54秒) | |
7 Only One Evening(06分16秒) |
トリセンス第2弾は日本でのこのリリースが初出となる。このシリーズ特有の硬質の紙Wジャケットに包まれた本作は内容同様に端正でありながら、心の奥底に沁み込むアルバムだ。
キース・ジャレット・スタンダード・トリオが出現して20年が経ったが、その間、多くの欧州のピアニストたちが、それまでのファンキーなピアノスタイルや、モーダルなスタイルから、リリカルでクラシカルなスタイルへと流れて行った印象がある。
そうした中にあって1979年生まれのベルンハルト・シューラーは、ドイツ生まれでありながら、むしろ北欧の雰囲気を湛えたピアニストであり、そうした作風、雰囲気がデビュー作「First
Enchantment」の成功に繋がった。輸入盤店を中心として「トリオセンス」の名前はその印象と共に広がり、国内盤が発売された。そうした経緯を経て本作は日本で初めて発売される。
かつての「アナログ王国・日本」から、「ユーロ・ピアノ王国・日本」になった近年、世界中のジャズを偏見なく聞ける世界有数のジャズ大国・日本の面目躍如の快挙だ。
本作には80代以降様々な形で試されてきたヨーロッパジャズの結果が昇華されている。
本作で初参加したベースのパスカル・ニッゲンケンペル−もバッキングののみならず、カウンタ・メロディでの切り込み、そして、ソロ・パートでのなかなか見事な構成、そして、クラシックのトレイニングを感じさせる正確な音程と深い音色と、優れたミュージシャンであることを確信させる。
実態は玉石混交の「ユーロ・ピアノ」にあって、真の音楽性を感じさせる若きミュージシャンたちだ。