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バッファアンダーランエラーを防止する、リコー独自の新技術「Just LinkTM
その「Just Link」の詳しい特長や動作原理などをご説明します
バッファアンダーランエラーを防止する新技術 Just Link
CD-R/RWドライブにとって、書き込み中にデータ転送が追いつかない場合に生じるバッファアンダーランエラーはメディアを無駄にしてしまう致命的なものでした。しかし、リコーが独自に開発した新技術Just Link(ジャストリンク)の採用によって、このバッファアンダーランエラーの発生を事前に予測し、これを自動的に防止することが可能になります。この技術により、従来のドライブではバッファアンダーランエラーが起き易かった次のような場合でも安定した書き込みを行う事が出来るようになります。

   ●高速書き込みを行う場合
   ●書き込み動作中にパソコン上で他の作業を行う場合
   ●CD-ROMドライブを読み出しドライブとした書き込みを行う場合
   ●データをネットワーク経由で直接書き込みを行う場合

    動作原理

     

    Just Linkの動作原理は、以下のようになっています。
    1. 書き込み中に、バッファメモリーに蓄積されているデータ量を常時監視しています。
    2. 万一、書き込むスピードよりパソコンからのデータ転送スピードのほうが遅くなった場合は、バッファメモリー中のデータ蓄積量が減少します。
    3. バッファメモリー中のデータ蓄積量がある一定水準を下回り、このまま書き込みを続けるとバッファアンダーランエラーが生じると予測される場合、エラーが起きる前に意図的に書き込みを停止し、その状態を保持します。
    4. 書き込みを停止している間に、パソコンから転送されてくるデータをバッファメモリーに蓄積します。
    5. データが十分に蓄積されたら、書き込みを停止した部分の直後から書き込みを再開し、再びバッファメモリー中のデータ量を監視します。

    Just Link動作シーケンス

     

     


    抜群のLink精度、2ミクロン以下を達成

     

    Just Linkはその名の示す通り、書きこみを一旦停止してから再開したときの継ぎ目(リンク部)のずれ(データの空白部分)が非常に小さいという特徴を持っており、その継ぎ目は、2ミクロン以下(12x記録時)と極めて高品位なリンク処理を実現しています。継ぎ目が2ミクロン以下であればエラー訂正処理前のエラーレートでさえその増加は無視できるほどに小さく、もちろんエラー訂正(C1訂正、C2訂正)後のデータにその影響が見られることはありません。

    また、将来的に更なる高速書きこみの実現を想定した場合、バッファアンダーラン回避技術は必要不可欠となることが予測されます。Just Linkであれば、例えば書き込みスピードが24倍速であっても4ミクロン以下の継ぎ目しか存在しないことになり、十分なマージンを持っていると言えます。これは言い換えるとJust Linkは、どんな書き込み速度にも対応できる柔軟性と余裕をもった仕様になっているという事です。


    リコーのJust Linkではリンク部分が2ミクロン以下と極めて小さくすることができ、読み出し品質に影響を与えない。

    Just Link リンク部分(継ぎ目)再生信号波形

    Just Linkが作動した部分を再生し、再生信号の波形を確認してみても、継ぎ目部分が2ミクロン以下と非常に小さいため、ほとんど認識できません。

    使用ドライブ : MP9120A
    記録速度 : 12x

     <Link誤差2um(ミクロン)以下>



    Just Linkの記録品質

     

    Just Linkはリンク部分が2ミクロン以下と極めて小さく、読み出し品質になんら影響を与えません。下記のグラフはMP9120Aに対して、意図的に約15秒に1回Just Linkが機能するようにデータ転送を行って書き込んだメディアの記録品質(エラーレート)を評価したものです。評価装置としてはエキスパートマグネティックス社のCDC-58を使用しています。
    このメディアはJust Linkが281回機能していますが、エラーの増加は全く認められません。
    もちろんJust Linkが機能したメディアはCD-ROMドライブやCD-R/RWドライブで何の問題もなく再生できます。



    Drive: MP9120A
    Write Speed: 12x, Media: Ricoh CD-R, Just Link Count: 281 times



    多彩なコントロール機能を搭載可能

     

    Just Linkはその機能をフルに生かす様々なコントロール機能を活用可能です。これらはドライブのファームウェア設計とライターソフトにより異なってきますが、MP9120Aの例をご紹介します。

    Just Linkは搭載するドライブ上ではデフォルトで有効となっています。つまりJust Linkはライターソフトとは無関係に自動的に機能します。ライターソフトの対応は基本的に必要ありません。しかしMP9120Aに同梱されるB's Recorder GOLD(BHA社製)のようなJust Link対応のライターソフトを使用することにより、Just Link機能に関して以下のようなコントロールを行う事が出来ます。

    • 一時停止機能
      通常CD-R/RWでISO9660書き込みを行う際は、一度書き込みを始めたら途中で停止する事は出来ません。しかしJust Linkを使えば書き込み途中でも一時停止を行う事が出来ます。

    • 回数表示機能
      書き込み終了後にJust Linkが何回機能したか報告されます。プレマスタリング目的の書き込みなど、Just Linkによるリンク部分を避けたい場合に状態を確認できるので便利です。



    • ログ表示機能
      ひとつ前の書き込みにおけるJust Link機能の動作履歴を確認できます。



    • 書き込み中の音楽CD再生機能
      音楽CDを書き込む際に、書き込んでいる曲を再生する機能です。デフォルトはOFFです。

    • ON/OFF機能
      Just Link機能のON/OFFが可能です。デフォルトはONです。



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